泉ヶ岳 表コース      

写真入り・山日記

    

      本格復帰第一戦 積雪期 泉ヶ岳 表コース



      04月04日  木曜日 曇りのち晴れ



                                   
 いや、昨年末以来山から遠ざかっていた訳ですが、その理由は、脚がダメだったからで、スキーで忙しかったからでは有りません。
まっ、たしかにスキーには良く行きましたけれども、心は常に山にあった訳です・・・スキー場も山ではありますが。
しかし、昨年末、復帰第二戦として里山の蕃山に登った訳ですけれども、割合すんなり歩けた訳です。
下りでは足首が曲がらないんで少し難儀しましたしそれ相当の痛みも有ったんですけれども、まあ、歩けない事は無いぞ、と思った訳です。

 で、新年も落ち着いた頃、赤崩山に誘われまして何も考えず、躊躇する事無く出掛けた訳です。
しかし、これが難儀でありまして、良くなりかけていた脚を再度痛めた形に成った訳です。
いや、雪の上を歩くと言うのは中々にダメージを受けると言いますか、抵抗の大きな歩きなのだなと言う事で、暫く大人しくしていた次第であります。

    前説おしまい。




9時58分出発 景品で貰ったスントの時計が渋い

 ほんとは登山口までバイクで行こうと思ったんですけれども、朝方は天気予報が言う程には晴れていなかったんで車で行きました。
いや、何分にも久しぶりなモノですから身支度からナニから迷っちまう訳です・・・例えば、ワカンは持った方が良いのか? まさかアイゼンは要らないよな? いやしかし、融けた雪が突然凍っていたりしたら要るよな? 股引は履くか?・・・と、アレコレと考え込んじまった訳です。
で、結局は最悪を想定して、備えあれば憂い無しと言う事で、結局は一度も出番の無かったワカンもアイゼンも持った訳であります。


ロープを巻かれた木が苦しいと言っていました。

 毎度の事と言いますか、いつも今頃の表コースは登山口は雪が有って入り難い雰囲気を醸し出している訳ですが、少し登って杉林を過ぎ、日当りが良い尾根に出ると雪が消える訳です。
で、胎内くぐりを過ぎてドウダン林から上が本格的な残雪になる訳であります。
ここまで、割と順調と言いますか、山道を歩けると言うのが嬉しくて不確かな足下を気にしつつも楽しく歩いて来た訳であります。


昨年まではビニールテープ・今年はトラロープ

 さて、胎内くぐりの手前の急登に差し掛かりますと・・・トラロープが張られているのが目に入った訳です。
まさか?・・・なんとなく悪い予感が・・・アレの替わりに張り巡らしてたりして、と、危惧しつつ登って行くと、その心配は大当たりでありまして、胎内くぐりの下から始まるトラロープは、しっかりと、きっちりとドウダン林まで張られているのでありました。

 いや、昨年まで張られていた黄色いビニールテープも醜い物でありましたが、この度のトラロープはそれにも増して山の景観を台無しにする酷い物であるとおっさんは思うのであります。
まず、トラロープの目的がおっさんには分らないと言うか、推測さえ出来無いのであります。
道迷いをしそうな場所でもなく、さりとて、急登が続く場所であるからしてお助けロープなのかと言うとそうでは無く、手が届かない程高い所の枝にロープを引っ掛けて張ってある訳で、目的は全く持って意味不明であります。

 この度は無くなっていましたけれども、昨年はここの登山口で「野糞禁止」の立て札が有った訳ですけれども、雨風で流れて消える「野糞」の心配などするんなら、こんな醜いトラロープを張り巡らす愚行に怒りを向けろよな、と、おっさんは思う訳ですが・・・このトラロープの状態を不快に思うのはおっさんだけなんでありましょうか?
いや、木がね、おっさんに言うのよ「巻き付いたロープが苦しくてたまらない」と。


きっちりとドウダン林まで延々と張り巡らしてあります。

 黄色ビニールテープが一番始めに張られた場所は、古い地図に記された登山道と現在の登山道が別れる箇所で有りました。
で、その前は、旧い道の方へ下って行かないようにと樹木に「下るな」と赤ペンキで記されていた箇所な訳です。
その趣旨は分ります・・・しかし、今はもう誰が見ても踏み跡は判然として間違いようも無い訳で、今のトラロープは「小さな親切大きなお世話」である以上に、山の景観を台無しにしちまっている、と思う訳です。

 表コースのこの箇所では、おっさんは毎年憤っちまう訳ですけど・・・管理者とじっくり話し合いたいもんであります。 いや、マジで。
あれか? あそこはそこそこの急登なんで下りでは良く転ぶ所でもある訳です・・・もう少し下に張り直してお助けロープにしちまうか?


11時47分 山頂到着

   泉ヶ岳表コースの残雪期はホントに面白いです・・・特にドウダン林から偽山頂のピークまで、これをどのようにショートカットして登るか?
本日は久しぶりに「男の直登一本道」をやってみた訳であります。
ドウダン林からは迂回して尾根に出るのがノーマルなんですけれども、おっさんの「男の直登一本道」は左方向へ真っ直ぐに登って行って、山頂下の最後の急登の根っこに出る訳であります・・・と、申しましても山が小さいんで標高差にして100メートルの事なんですけれども。

 山頂には昼飯に程良い11時47分着でありました・・・二時間近く掛かっちまいました。

   

久々の焼きそばにビールであります

 山頂を北泉方向へ少し歩いて船形連峰を眺めて来ました・・・うむっ、今シーズンは無沙汰であった、来シーズンなっ、と挨拶などして、船形の本山やら後白髭やら三峰やら北泉やらと眺め・・・やっぱし山は良いなぁ〜と。
ほんとはヤッホーをやりたかったんですけれども、久しぶりだったのと、場所が泉ヶ岳なんで他にも人が居る訳で、恥ずかしくて出来ませんでした・・・ああ、ヤッホーと叫びたい!!!!。

 

この景色を眺めつつビールを飲めたら他に言う事は無い訳です。

 やっぱし山はいいわぁ〜・・・なぁ〜んも言えねぇ・・・と、言いつつ、昼飯の準備などする訳です。
ストーブに火をつけた時のシューッと言う音が耳に心地良く、お湯が沸くのを待ちながら魚肉ソーセージを齧り、缶ビールから吹き出した泡を舐めるのでありました。
上手い事風裏に陣取り、そこは日溜まりでもありましてポカポカです・・・ダウンを来てカッパも羽織ってポカポカです。
いや、久しぶりなもんで耐寒訓練やらも出来て居ない身体でして座り込んだら途端に冷え込んで来る訳です。
しかし、手袋を外した手は雪を握っても冷たいと思わない所がコナカであります・・・青木か? いや、春山です。


転んだ衝撃でポールがひん曲がっちまいました。

 山頂では焼きそばを食いコーヒーを飲み、そして、おっさんの家方向やら泉の街方向を眺めながらボケーッと1時間以上も座り込んでいました。
いや、疲れていた訳では有りません・・・行こうと思えば北泉まで行けるくらいの気持ちは有りました・・・(嘘)。
まっ、大げさかも知れませんが、もう登れないかもなぁ〜と思った日も有った訳で、やっぱし、たとえ泉ヶ岳でも登れたのは嬉しい訳で、目の前の景色がとんでもなく愛おしいと言いますか、掛け替えの無いモノに思え立ち去り難かった訳です。

  

割と簡単に直っちまいました。

   さて、やっぱし帰らなくちゃならない訳で、名残惜しいんですけれども立たなくちゃならない訳です。
で、最初の急な下りは踵から打ち込んで快適に下りまして、下ったら直ぐから適当に見当をつけて左前方に下って行く訳です。
まず、雪がたっぷり有る間は快適な下山でありましたが、ドウダン林が近づくと午前中よりも雪が緩み、笹の上に薄く残った雪などを踏むとズルッと来るのであります。
いや、この手の足払い的滑りにおっさんの足は反応できなくて簡単に取られちまう訳であります。
七転八倒・七転び八起き・・・そんなもんじゃない訳です・・・三歩進んで二歩転ける、と。

 元々下りには滅法弱いおっさんでありましたが、この度はホントに情けない程に下りがダメになっちまいました。
いや、左手の握力が無いんで何かに掴まって下りると言うのも難儀な訳でして、ホントに尺取り虫にも追い越される程の鈍足であります。
まず、右足のつま先が使えないと言いますか、小さな出っ張りにつま先を掛けて、なんて下り方は出来ませんし、滑りそうな落ち葉の上に足を下ろすにも足首が自由に曲がらないので踵から下ろしちまって足払いを喰らう訳です。

 そんな訳で、ドウダン林から下だけで10回も転んだんでありましょうか? 肘とか腕が痣だらけでありました。


14時26分 駐車場到着

 登りに2時間弱・・・下りに1時間半・・・笑っちまう程の亀足でありましたが、登れただけで万々歳です。
下り切った頃には右足首は悲鳴を上げておりました・・・しかし、完全復活は時間の問題であるな、と言う感触は十分得られた訳で、これからは天気さえ良かったら暇無し山ですよわ。
そこら辺の里山には「おっさん出没注意」ですからね・・・デヘヘヘヘっ。

 ホント・・・嬉しかった、と。    いやぁ・・・山は やっぱし良いもんです。



     この話 完




山の状況、情報は適当ですので、ご注意下さい・・・


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