写真入り・山日記

    

   青麻山(800m)あけら山(810m)


  2012年04月19日 (木) 曇り/小雨 

 前々から行ってみたかった青麻山に行ってみました。
いや、何度か麓周辺を回った事は有るのですが登山口が見つからず登れていなかったのであります。
それもそのはず、おっさんは不忘山の方から攻めていた訳で、見当違いで見つからなかった訳です。

     青葉区山奥の団地から、白石市の山奥地区へ向かったのでありますが、本日の足は「ホンダスーパーカブ」であります。
まだ寒いのは承知の上で、しかし、そろそろ乗らないとバイクも可哀想だろう、と言う事で、本日の降水確率ゼロを信じて出発であります。
で、何時ものように秋保から釜総ダムの裏を抜け、スズラン峠を越え遠刈田温泉に出まして、県道を宮方面へ向かった訳です。
事前情報を入手した「宮城県の山」を読むと、行けば分かる、と、豪快に書かれていたのであります。
はたして・・・成る程、行けば分かるのでありまして、大きな看板が出ていました。
そこから先もズーッと看板に導かれて登って行くと、車両はここまでですよ、とロープが張られ、バイクを置いて歩き始めたのであります。


 さて、ンじゃぁ行きますか、と歩き出すと小雨がぽつぽつ落ちてきまして、今脱いだばかりの合羽を上だけ再度着用する羽目になったのであります・・・ナンだよ、宮城県は雨は降らないって、降水確率ゼロだって言ったじゃないか・・・これだもんなぁ・・・などとブツブツ言いながらも登って行くのでありました。
で、登山道と言うよりは間違いなく林業用の作業道な訳で、車で走れる道でありますが、馬グソなんか落ちていて今時としては情緒豊かな道であります。
しかし、沢の脇の手入れの行き届いた植林の杉林を行くのですけれども、天気のせいもあってか、なんか暗い雰囲気なんであります。
で、はたと気がつきました・・・ガイドブックは日当りの良い尾根筋を歩いている写真が載っていたんだが・・・もっと上でかぁ?と。

 いや、林道が終わって登山道らしくなり、植生も植林の杉から二次林の雑木になったと思ったら、カタクリの花などが見られるようになったのであります。
うひゃぁー・・・やっと花の有る山に来られたよ、と感動さえ覚えました。

 本日はアレです・・・天気の事もあったんですけれども、ナンだか無性に土の道を歩いてみたくなった訳です。
そして、花も見たかったのであります。
そんな訳で高い所の山は避け、里山で日当りが良くて根雪が無い、出来れば登っていない山・・・おお、青麻山しか無いんじゃないのぉ、と、言う事でやって来た訳です。
いや、しかし、花は咲いているし静かな登山道で悪く無いんですけれども、ナンだかガイドブックの案内と違って行く先全部が暗い感じな訳です。
しかも、登山口は無線の中継所の脇となっていたものが、おっさんがバイクを止めたのは伐採用林道のドン詰まり・・・これは、間違いなく違うルートであるな、と確信した次第であります・・・序でに登り始めの標高が予定より低かったのも納得です。


 そんな訳で、間違ったとは言え方向は合っているし・・・と、言うよりも青麻山はあけら山と隣り合って殆ど独立した、言わば青麻山連峰と言う超ミニ連峰な訳で、登って行けば山頂に行くとしか思えないのであります。
いや、花を愛でながら、写真を撮りながらのんびり歩いているんですけれども、しかし、結構な急登でありまして、おっさん、時折歩みを止めて腰など伸ばさなくてはならないのでありました。


 いや、参りました・・・どの花見てもきれいだな、の一言であります。
白い小さい花・・・白いとても小さい花・・・黄色い小さい花と、黄色いとても小さい花など、沢山見られる訳ですけれども、名前が分かるのはカタクリの一点張りであります。


 それにしても雪の無い山と言うのはナンともカントも、全体が優しくて、おっさんまでもを包み込んでくれている感じがする訳です。
時折降って来る雨さえもが花たちへの贈り物であるな、なんて心豊かに思えちまう程に、このおっさんでさえ和んじまうのであります。
いや、つづら折りに曲がりながらでないと登れない急登に喘いでは居るのですけれども、小さな花や芽吹いたばかりの木の芽など見ていると、気持ちは随分と楽でありまして、雪山のラッセルに喘ぐアレとは決定的に違うのでありました・・・ああ、本日は土の山を選んで良かった、と。


 いや、それにしても距離と標高の割には絞られるんでないかい、と思いつつ急坂をゼイゼイ言って登ってきましたら、何となく向こう側が明るくなって山頂でありました。
GPSが丁度800メートルを指しおりました。
山頂からは大河原の街が見える・・・はずなんですけれども雲に隠れておりました。
で、時刻は11時50分・・・天気がアレなんでお写真など撮って下っちまっても良いんですけれども、次ぎに来る事もあんましなさそうな感じなんで「あけら山」も片付けちまった方が良いだろう、と、そっちへ向かった訳です。


 はっきり言って参りました・・・突然雨が本気で降って来るんですもん。
で、あけら山に向かっては全編これが笹薮の道な訳です・・・いや、足下の刈り払いも踏み跡もしっかりしていますが笹は伸びて被さっている訳です。
既にズボンはびしょ濡れなので今更合羽もないよな、で強行突破で行った訳です・・・片道30分と標識に有りましたが、ピッタシでした。


 参ったな、びしょびしょで冷たいんだよな・・・まっ、折角ですから昼飯にしますか、と言う事で、展望も何も無いつまらない山頂で昼飯にした次第であります。
いや、青麻山に戻って昼飯でも良いんですけれども、ビールを飲む都合上あんまし早く降りちまっちゃダメな訳でして、その辺の塩梅も有る訳です。
で、何時ものように焼きそばとビールの昼飯など食っていると陽射しが出てきましてポカポカ担った訳です・・・こりゃぁ昼寝だ、と。


 さて、小一時間程も寝たんでありましょうか? ズボンもパンツもすっかり乾きまして・・・ンじゃ合羽履いていくべ、と。
青麻山への戻りも30分程度でありまして、一寸良い感じで足下が軽くなっていまして下りは良く滑りました。
いや、雪山での下りはかかとから下ろすんですけれども、土の道ではつま先から下ろしてフラットに、な訳です。
落ち葉の積もった急坂で踵から下れば結果は決まっている訳で・・・合羽を履いていて良かった、と。


 いや、花なんて愛でる趣味は毛頭なかったんでありますが、これが歳と言うモノなのでありましょうか?
名も知らぬ小さな花に足を止めては話しかけ、写真に収める訳です・・・ああ、これがストーカーの心境なのであるかも、なんて思いつつ、同じ花に何度も何度もシャッターを切るのです。


 しかし、コンデジでマクロははっきり言ってダメですね・・・ピントが甘いと言いますか、狙った所にあわせられないんで思ったように撮れない訳です。
やっぱし花を撮ろうと思ったら・・・と、言うよりも、ホントに写真を撮ろうと思ったらやっぱしカメラはそれなりのが必要だよな、なんて思いながらも、まっ、いいか、と撮り続けるのでありました。


 さて、山が小さいんで遊びながら降りても時間はそんなに掛からないんであります。
2時12分到着で、身支度を整え、上で暖めて来たヒーヒーなど飲んで一服して出発したのが1時半でありました。

 いやぁ、里山も良いもんです。

この話 完


山の状況、情報は適当ですので、ご注意下さい・・・


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