写真入り・山日記

        

     栗駒山(標高1,627.4メートル)


     2012年04月25日 (水) 曇り 


思い付きでありました・・・
天気予報が、明日はなんとか持つけれども明後日はダメだと言うので、本日行くしかないな、と・・・。
さて、どこへ行こうか? 
そう言えば、先週M氏がイワカガミ平を歩いているとメールをくれたんだが、自分は栗駒山って行ってないのであるなと。
ンじゃぁ栗駒山までバイクで行ってみるか、と、思い付きで地図を広げると、コレが結構遠い・・・帰り道に嫌な予感が。
まっ、どうせ道路も途中までなんだろうから山頂まで登り切らないかも知れないと言う軽い気持ちで車にて出発 8時20分。

始めての道でカーナビを宛にして行ったのだが、これが好んで細い道を行く訳で、一応頭に入れて来た地図とは合致しない。
時間短縮を狙って古川まで高速で行き、途中の工事での通行止めを迂回などしたけれども 10時15分いこいのゲート前に到着。
いこいの村は人の気配が無く除雪もされていないので邪魔にはならないだろうと勝手に判断し、僅かに雪が融けた駐車場に駐車。

車両通行止めのゲートの脇を回り込んで出発・・・10時25分。

        

雪の回廊は最大で10メートル程の積雪がありました。
 
さて、噂によれば明後日には開通するらしいイワカガミ平までの舗装道路をてくてくと歩いて行ったのですが、時折関係者の車両が行き過ぎる訳です。
こな事は時々あるんですけれども、ただの一度も「乗って行くかい?」と声を掛けられた事はありません・・・この度も。
いや、知っていて鉄のゲートをかいくぐって登って来ている訳ですから、先方も余計な小瀬派は住まいと言う事なんだと思いますが。
しかし、軽快に登って行く車の後ろ姿は少し羨ましく、正直に申せば、たかが3.6キロの車道歩きなのですが未練は残るのであります。


ただのアスファルトの道は登山靴だと疲れます。

いわかがみ平到着 11時06分。
栗駒レストハウスの駐車場は除雪が終っていました。。
宮城県道路公社の大型除雪車がレストハウス前の除雪を懸命にやっていました。
さて、ここからが登山になる訳ですが、何処から入れば宜しいのかな?と眺めると、雪の壁に囲まれている中で一カ所、皆がそこから登りましたと言う印が感じられる箇所が。

地図で見ると沢沿いに行くコースと尾根沿いに行くコーズか平行していて、1400メートルのピーク辺りで出会うようであります。
しかし、先行者が居るようで尾根沿いに進む真新しいトレースがあったので迷わずそれを追う事に・・・。
先行者はワカン装着の様子でありましたが、おっさんは雪は締まっていると踏んでズボ足でありました。

いや、話しには聞いていたんですけれども、見通しの良い灌木に囲われた雪ノ下にある登山道は遊歩道なんだろうなと想像できる広さな訳で、夏に来たらハイキングなんだろうなぁ〜などと殆ど登りを感じさせない雪の遊歩道を軽快に行くのでありました。


振りかえっ見た標高1150メートルの「大地森」・・・美しい山です。

取り敢えずの目標は、標高差で300メートル、見えている1400メートルのピークであります。
風が無く陽射しがあるので暑い程でありまして、ウィンドブレーカーは脱ぎ腕捲り状態であります・・・今日も焼けるなぁ、と。
しかし、そんな天気もこの後30分しか持たなかった訳で、まっ、一時でも晴れ間が見られて良かったな、であります。


1400メートル地点は雪が融けて遊歩道が見えてました。

1400のピークの下で先行していた人が降りて来るのに出会いまして情報を頂きました・・・この先は切りで何も見えないと。
で、先行者さんは何も見えないのに登っても、と言う事で山頂の下で引き返して来たとの事でありました。
うーむ・・・何も見えないから登らない・・・それも一理あるかと思うけれども、ホワイトアウトのスリルも捨て難いよな、と言う事で、おっさんはやっぱし山頂を目指すのでありました。


ありゃぁ、ホントに何も見えなくなっちまいましたよ、と。

雪道のホワイトアウトで怖いのは道間違いなどよりも雪庇の踏み抜きや転落でありましょうか?
で、初めてなモノですから地形の概略さえ知らない訳で、こう言う時には真ん中に限る、とか、ハイ松のそば、とか、アレコレ考えながら行く訳ですが、1500メートルを過ぎて、ピューピューだった風がビュービューになり、視界は3〜5メートルと厳しくなって来た訳です。

まっ、ここから割れて落ちる事も無いんでけどでも近寄りません。

うーむ・・・風の当たり具合、傾斜、雪の割れ目・・・歩いているのは正しく稜線であるな、と言うのは分かるんですけれども、1500メートルからは先行者の足跡も無くなりました。
で、少し前の物であろうか、と思われる薄い踏み跡があるのですが、それが悩ましい事に割れ目のあっち側を通っている訳です。
いや、落ちないとは思うよ、たぶん融けてなくなる稜線の固まり雪だと思うよ・・・でも、万が一と言う事は考えなくちゃなぁ、と言う事で北側方向には寄らずに行く訳です。


なんだぁ?とおもったら唐突に山頂に出ました。

あらぁー・・・意外と呆気なかったなぁ、で、12時36分山頂到着でありました。
いや、体力的には比較的楽な登りでありましたが、何も見えないと言うのはやっぱし緊張する訳で、登り切ってホッとしました。
で、祠やら標識やらをじっくり見る余裕も無く・・・いわかがみ平で10度だった気温が0度になっちまっている訳で寒いんであります。
そんな訳で記念写真を一枚撮ったら速攻で下山であります・・・滞在時間は恐らく2分29秒程度であろうかと・・・。


あっちこっちで裂けてるんですから気持ち悪いです。

天気が良かったら山頂で焼きそばとビールなはずだったんですけれども、こんな所で一杯やってたら死んじまいます。
と、言う事で、登りの途中で昼飯はここだなと目星を付けていた所まで一目散に下降であります・・・目指すは雪の無い1450メートル地点。


一瞬陽が差したと思って山頂方向を見ましたが・・・。

結局1450メートルから上はずーっと雲の中だった訳で、白い雲と白い雪しか見なかった訳です。
で、帰り道、大股で歩いている時にハイ松のそばで踏み抜いてハマった訳ですが、これがとても危険であるなと感じました。
惰性で下っている時に深くはまると全体重がすねの骨に掛かる訳です・・・この時、左のすねにミシっと言う音を感じたのは気のせいではなかったと思う訳で、荷物なんか背負ってたら骨が折れたかも、です。


毎度おなじみの光景ですが、本日はとりわけ質素です。

さて、昼飯を食っていた場所は雲の下で薄日が射し風も当たらずで温かい訳です。
ビールを飲んで焼きそばを食い、鶯を鳴き真似でおびき寄せて遊びつつ・・・本日の昼寝タイムは風に起こされ15分でありました。

帰り道は途中から近道をしようと沢沿いコース方向に入り込み、思いの外薮がきつくて難儀しました。
ぐわんぐわんと除雪車の音のする方に薮を漕ぎまして、いわかがみ平到着は2時10分でありました。

で、またアスファルトの道をテクテクと下ったんでありますが、コレが一番足に堪えたようであります。
いこいの家到着 2時40分・・・これにて本日の山登り無事終了でありました。



       いやぁ、何も見えない山も良いもんです。


     この話 完


山の状況、情報は適当ですので、ご注意下さい・・・


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