写真入り・山日記

        

     船形山(標高1422.5メートル)


     2012年05月13日 (日) 晴れ/曇り・・・山頂付近強風 


 昨晩から、本日は後白鬚山であるぞ、と決めていた訳です・・・理由ですか? 気まぐれです。
いや、そろそろ定義林道も横川林道も良い頃なんじゃないかと思って睨んでいた訳です。
なんと申しましても標高1000メートルまで登っちまう林道な訳で県内でも雪解けは遅い方な訳でありまして、上手く頃合いを見計らわないとダメなんであります。
昨年は林道に入ってすぐに巨大落石がありバイクも通れませんでした・・・はたして今年は、と。


大倉ダムの先から撮った後白鬚山と坊主岳です
 で、良い感じで登って行きますと、やっぱし雪解け直後の林道は荒れている訳です。
ご存知の方も多いと思いますが、あそこ、倒木で狭くなっていた所はより一層厳しくなってまして現状では軽がやっとです。
ただし、帰りに通った時に、気合いの入った人が独りでスコップとバールを持って拡幅作業に当たっていましたのでその後普通車幅に広がったかもしれません。

 

下空沢(湯川)を渡る所・・・水量多くて爽快です

 
 で、さらに良い感じで登って行きますと、雪が道路を塞いでいる訳です。
しかも、なんと、バイクが一台そこに停まっているではありませんか・・・人は居ません・・・登山者か?と。
うーむ、行って行けない感じではないんだが・・・ンじゃ行ってみましょうと言う事で両足ぱたぱたで通過です。
すると、今度は一寸太めの倒木が一本・・・むむっ、あの程度ならリポビタンできるな、で、ファイトぉ〜イッパァーつ、してみました。
で、少し進むと今度は藪っぽい倒木が・・・ややっ、あれなるは唐松?アレは、枯れた唐松は蹴飛ばせば折れる、で、折ったり蹴ったりして軽くした挙げ句に再度のファイトぉ〜イッパァーつ、で片付けたのでありました。


いや、流石にこれを独りでファイトぉ〜イッパァーつは出来ません

 そんな訳で倒木と勝負して連勝のおっさんは気を良くしてさらに快調に登っていた訳であります。
すると・・・ガビョーン、これはダメだわ・・・ファイトぉ〜イッパァーつでも二発でも無理だわ、と言う事でバイクはここまででありました。
もっともここから登山口までは4〜500メートルな訳で十分でありました。


日当りの良い東や南斜面は雪も解けよい感じであります。

 そんな訳で概ね九時半・・・登山開始であります。
まず、後白鬚山と言うのは地味な山だと思うのであります・・・華が無い、とでも申しますか。
で、本日、地味だとは思っていましたが、ここまでとは思わなかったと言う事で、花が何も無いのであります。
いや、これホントです・・・登山道で見たのはショウジョウバカマを三輪だけであります。
山頂付近はシャクナゲがきれいなんでありますがまだまだ先のようでありまして花の咲く様子の欠片も見られませぬ。


少し登ったら直ぐ雪ですから、花なんてあるはず無い訳です。

 登山道に入って10分も行くともうすぐに残雪が出て来まして、15分も行くと全面的に雪になる訳であります。
で、しっかり締まった雪でありまして良く滑ります・・・本日、アイゼンが無いので良く滑りました。
まっ、それほどの山でもないのでアイゼン無しで平気なのですが、本日はキックステップの出来ない軟弱なトレッキングシューズを履いて行っちまったので少し余計に滑ったのでありました。

 

1300のピーク手前は、一面に広がる気持ちの良い残雪でありました。

 まっ、ナンダカンダ言っても1000メートル近くまで林道で登っちまいますから、足で稼ぐのは標高差で450しか無い訳です。
で、夏場ですと風が通らないので蒸し暑くて難儀するんですけれども、今時はブナもまだ葉を付けていませんし、風向きも宜しくて一番快適なシーズンだろうと思う訳です。
しかし、本日は上の方で風が泣いているゴゴゴー・・・と、言う感じでありまして、標高を上げるにつれ急速に気温も下がっているのであります。
で、ピークを登り切った所でウィンドブレーカーを着用し手袋も必要な程に、強風に伴って冷えて来たのであります・・・五度でした。


山頂はすっかりガスに隠れちまいました。

 ナンだよなぁ・・・予定じゃ蛇ヶ岳と坊主岳も廻る予定だったのになぁ・・・三峰(坊主岳)のてっぺんでビール呑むはずだったんだけどなぁ〜・・・とりあえず行ってみっぺ、と。
ナンだかたまにあっちの方でドドーンとか音が聞こえるのは雷なのか、王城寺原の大砲の音なのか? とにかく風が強くて寒い訳です。
で、登山道に大量のぶっ欠き氷が散らばっている所があるのですが、よく見ればそれはエビの尻尾が落ちたものでありました。
と、言う事は、昨晩は霧氷が突く程寒かったのか?道理で寒い訳です・・・ムヒョォーと意味も無く驚いたのでありました。


毎度変わらない質素な昼飯・・・しかし、焼きそばは品種改良品なんですぜぃ

 いや、前回の大倉山では雷雨に追いかけられビールどころじゃなかった訳です。
で、本日も本懐を遂げられなかったとなれば、これは末代までの恥、と言う事で、寒かろうが風が強かろうが、後白鬚山でビールを呑まないと治まらない訳であります。
いや、そうは申しましても山頂の吹き曝しでは、ガスコンロでお湯が沸くような状況ではない訳で、少しあっち側に行ってシャクナゲやら笹に隠れて風の当たらない所に潜り込んだ次第でありました。


こんな感じで笹に隠れて風をよけたんですけど、避けきれるもんじゃありません。

 しかし、笹に隠れて風除けと申しましても、やっぱしガスコンロに風は良く無い訳で、いつもならすぐに沸くお湯が愚図愚図しているのであります・・・早く沸かないとビールが無くなっちまうべぇ、と。
で、魚肉ソーセージなど齧りながらビールをグビっとやる訳ですが、手袋をしていないと手がかじかんじまう程でありまして、寒かったです・・・また、舐めて掛かって来たものですから、フリースなんかも持ってませんし、合羽を羽織って凌ぎました。
あれほど欲した山頂でのビールでありましたが、本日は昼寝も出来ない有様で、お日柄が大変宜しく無いと言う事で草々に退散であります。


少し標高を下げるとガスから抜けて青空になるのです。

 この山は降りるのはホントーに早いんであります・・・一時間あれば楽に下っちまう訳です。
で、のんびりと下がって来たら青空が広がって泉ヶ岳と北泉ヶ岳がデーンと見えたりする訳です・・・ああ、昼飯はここで喰えば良かったと後悔する事しきりでありました。
風裏で陽も当たり暖かいんであります・・・山頂でだめだったから一眠りして行こうか? 
あっ、お茶と饅頭があったな、で、ボトルのお茶を温め直してティータイムであります。
うーむ・・・ホットワインなんかあったら幸せナンだがなぁ・・・まっ、お茶で我慢か・・・バイクだしな、と。

 そんなこんなでいつに無くのんびり下ってバイクに着いたのは、一時頃でありました。
帰り道にあのバイクがまだ有ったと言う事は、あの風の中を三峰か蛇ガ岳まで行ってるんでしょうかねぇ?・・・先行者の足跡はありましたから。

  いやぁ・・・後白鬚山はバイク登山には絶好の場所です・・・楽しかった、と。


     この話 完


山の状況、情報は適当ですので、ご注意下さい・・・


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