写真入り・山日記

大倉川〜笹木沢遡行



                                   
 このところ毎年恒例の「お盆の沢登り」に行って参りました。
この山行は、船形山のブナを守る会のメンバーが集まって行くのでは有りますが、個人山行と言う事で、会の山行とは一線を画するものなのであります。
とは申しましても、メンバーは、チーフリーダーが会の代表な訳で、サブリーダーも同じくそのままな訳で、雰囲気的にはいつもの山行そのものなのであります。
で、笹木沢を詰めると言う、そこそこまともな沢登りな訳ですけれども、大型のテントを二張りも背負って、総勢八名での遡行と言う、割と前代未聞的な遡行形態なのでありました。
で、おっさんら、いつもの罰当たり組も同会のメンバーなんですけれども、我らが隊長の千葉B氏も、このメンバーの中に有っては中堅でありまして、おっさん如きに至っては、ほとんど山岳部の新人部員的存在であります・・・まっ、諸先輩の配慮と案内の元に後を付いて行くだけで笹木沢を登らせてもらっている訳で、まともな山岳会などに所属している訳でもないのにこんな山行が出来る事に心から感謝した次第であります。


    前説おしまい。

    8月10日 土曜日 晴れ


 千葉隊長とよっちゃんと午前4時45分に作並で待ち合わせまして、車三台で山形側の下山口、観音寺コースの林道のドン詰まりに車を廻しに行った訳です。
で、二台を置いてよっちゃんの車で本体との待ち合わせ場所、定義の駐車場へ7時半、と。
その後、十里平の行き止まりまで進み、いよいよ大倉川を遡るべく出発した訳であります・・・概ね8時頃、と。


暫くは巻き道を進みこの堰堤から大倉川であります

 笹木沢遡行の主流となる攻め方は、定義林道を車で登り、殆ど笹木沢の出会い近くで入渓するのが今時の流行なようで有ります。
しかし、おっさんや千葉B氏の下調べでは、荒れに荒れている定義林道を車で登るのは難儀と言うか車が可哀想だろう、と言うのと、ドーせ行くなら昔風に下から歩いて登ると言うのも風流で良いだろうと言う事で本流の大倉川から遡行する事になったのでありました。


流石に広瀬側の源流・まだ川の様相であります

 本日の大倉川部分の先導は、よっちゃんBであります・・・紅一点のよっちゃんはよっちゃんAです。
よっちゃんBはイワナ釣りで大倉川に入渓していて塩梅の良い巻き道やらを熟知している訳で、この後、昭文社の登山地図では廃道となっている昔のトロッコの軌道式跡などを辿って順調に距離を稼ぐ大役を果たしてもらった訳であります。
 

軌道式の為の石垣で有りましょうか?

 トロッコの線路まで敷いての伐採がどれ程の規模であったのか、それは殆ど破壊的な行為であったと想像する訳ですけれども、あれから概ね100年近くも経ち、今ではブナの二次林が見事に育っていました・・・自然の力は凄いもんであります。
これであと100年も経った暁には、きっと天然林に負けない立派なブナ林が出来ていると思う訳であります・・・だから大倉ダムの水は枯れないんでありますね。


軌道式跡は軽トラが走れそうな感じで有りました

   河原から軌道式跡へ上がる所は中々の急登でありましたが上がった所はかなりの広さの平坦地になっていまして、ここが噂に聞く「ウインチ小屋跡」である事をよっちゃんBから教わりました。
その昔し、こにあったウインチ小屋を拠点に大倉川上流の沢を詰めた記録を本で読みましたが、今では残骸も撤去され跡形も無いただの平坦な草地になっているのを見た時には、ずしりと重い時の流れを感じ、感慨深いものが有りました。

  

トロッコの為の橋梁の跡でありましょうか?

   さて、沢登りに来たのでありますからいい加減な所で水の有る所に出たい訳であります。
しかし軌道式跡は後白髭を巻く様に船形山の方へと回り込んで行く訳でありまして、すでに大倉川との高度差が100メートルを超えているのであります。
うーむ・・・降りるとなると初っ端からかなりの懸垂下降になる訳ですか?と。


沢に出ました・・・ここからが沢登りの本番であります

 そんな訳で、リーダー以下が地図を読み、この辺の沢から降りたら塩梅が良かろうと言うのに見当をつけ降りてみた訳です。
すると、ドンピシャでありまして、懸垂などする事も無く難なく沢に降り立ったのでありました・・・やっぱしベテランの勘は凄いもんです。


本日初の登るべき滝を指差すよっちゃんAとサブリーダー

 沢に出まして少し行くと左岸からの細い流れ込みと、我らが進むべき方向の本流らしき方向に別れまして・・・いや、まだ笹木沢の出合には至る前でありました。
そこで滝に出合いまして、ンじゃぁ本気モードに入りますかね、と、ヘルメットの緒を締め直したのであります。
他の皆さんもハーネスを装備しヘルメットを冠り、腰に金物などぶら下げて準備万端、と。


リーダーが何の躊躇も無く釜の脇から登っちまいます

 今は小さな滝なんですが釜の深さと大きさが雪解け頃の水量を想像させる訳であります。
で、この後の滝も押し並べてそうなんですけれども、この沢の釜は深くてでかい訳であります。
成る程なぁ・・・これが仙台市の水瓶、大倉ダムの源、実力でありますかぁ、と感心した次第であります。
いや、滝は皆してナンと言う事も無く登っちまう訳ですが、しかし、結構滑る岩と言いますか脆いと言いますか、要注意でありました。


良い感じの登りやすい滝が続きます

   で、本流の大倉川と別れて笹木沢に入った所で一行は大休止をとり、千葉B氏とよっちゃんBが本日の晩飯に欠かせないイワナ調達のテスト釣りを敢行した訳であります。
すると、笹木沢に向かった千葉B氏は、竿を出すなり魚を掛けて、その後、ほんの少し、見える程度の範囲を釣り上がっただけで24〜25センチを5匹も釣っちまった訳であります。
一方、本流の方に廻ったよっちゃんBもあっという間に27〜28センチを一尾、糸の先にぶら下げて戻った参りました。
で、よっちゃんB曰く・・・入れ食いだからテント場に着いてから新鮮なのを釣って食うべし、と言う事でこの場は納めたのでありました。
おっさんの勘ではこんな所で沢山の魚を釣っちまったら、一体全体誰がそれを背負うのだ?オラやんだよ、と言う事ではなかったか?と思うのは邪推でありましょうか?


この程度ではまだロープは出してもらえません

 笹木沢は登攀的遡行が楽しい沢と言うよりも、河原歩きからナメ滝から登攀的滝から落ちたらヤーよのヘツリと、沢登りで楽しいアレコレが全行程の中にぎっしりと詰まった贅沢な沢なのであるな、と、感じたのであります。
いや、登攀的に難しいと言うのなら宮城に限って言えば禿の沢の方が上でありますが、しかし、高々1200〜1300の低山に端を発する沢の流程がこれだけあると言う事で、まるで幕の内弁当のような変化に富んだ趣を生む、類い稀なる沢であるなと思うのであります。


倒木や流木さえも原始と太古の趣をはらむのでありました

   笹木沢は安定しているのかなぁ、などと言う事も感じる訳であります。
偶々なのかもしれませぬが、昨年遡行した朝日沢などは倒木の荒らしでありまして、遡行の半ばからは水を踏む事も無く、沢を埋め尽くすブナの倒木を乗り越えるサバイバル障害物競争になったのであります。
しかし、笹木沢では今年のものであるな、と認められる倒木が行く手を阻む事も無く、安定しているのかなぁ?と、思ったのであります。
ナンとなれば、笹木沢に入ってから両岸を覆うブナは完全な自然林なのでありまして、これが安定している最大の理由じゃないかと思ったんでありますが、如何に?。

 

滝を登ったら突然現れる、溜息が出るような穏やかで美しい渓であります

   何を求めて沢に入るのか?
登攀的でスリリングな沢を求める人も居るでしょうし、ナメ滝の続く穏やかな渓相を愛でたいと思って入る人も居る事でありましょう。
おっさんのようなシロートは、誘われて付いて来て入渓するまでそれがどんな沢なのか知らずに来る訳で、滝の一つ、ゴルジュの喉元、辺りの原生林など、全てに驚き感激して詰めて行く訳です。
で、これまでに何本もの沢を付いて登った訳でありますが笹木沢程変化に富んだ沢は初めてでありました。
小さなわりに不釣り合いな大きな釜を持つ滝を超え、ひょいと曲がったら狭いゴルジュに挟まれてまた滝が有る。
で、やれやれ、とそれを登り切って見ると、目の前にはまさかと思う程開けた滑床が展開されるのであります・・・これに唸らない沢屋は居ないと思うのでありますが・・・。


この滝はリーダーも登攀隊長も即決で「高巻き」を決めました

 本日のハイライトは噂に聞く「鎧ノ滝」かと思っていたんでありますが、おっさん的には高巻きした滝と、鎧ノ滝の一つ前の滝が嫌であったな、と思うのであります。
高巻きを掛けてみると程良い高さに懸垂用のスリングが二カ所有ったんでありますが、そこで降りると滝上と言いますか、水の上に出ちまうんじゃないか?と言う懸念からもう少し登り少しトラバースして巻いた訳であります。
で、此所で痛かったのは・・・サブリーダーが山に寄付して来た、残置のスリングと高価な金のカラビナ一枚でありましょうか?
後続が有ったら下の残置を使うか?大人数の踏み跡に吊られて上まで登って来るか?
上から降りるととても良い所へ降りますが、薮に引っかかって少し痛いです・・・高く見えますが40メートルダブルで十分届きます。


これも足場は良いのですが、とても良く滑りました

   いや、笹木沢の滝は登る事自体は大した事は無いのですけれども、滝に取り付くのにヘツリがある訳です。
で、滝を目の前にして何処から登るかを考える時にも、まず、何処から回り込めるのか?が先決な訳でして、諸先輩方の的確な判断は見事であります。


ヘツリは嫌いです・・・落ちたらヤーよ、と唱えながら行きます

 で、滝を登ってみると、手足の掛かりは十分なんですが如何せん滑るのであります。
見るからに黒く苔むした岩は意地悪そうにヌラリと光っている訳で、フェルト底のフリクションを信じつつも、滑っちゃヤーよ、と祈らずにはいられないのであります。


リーダーが猿回しでグイグイと登って行きます

   岩登りでも滝登りでもホンチャンのトップは痺れます。
特に滝登りのトップは余程でないと自分の確保支点は採らずに登っちまう訳です。
同じ沢を詰めたパーティーでも、トップと後続では意味合いが大きく違うと思う訳で、それは、登ったと、登らせてもらった、と、それほど違うと思うのであります。
まっ、しかし、おっさんは気持ち的にはトップでも良いんですけれども、やっぱし諸先輩を差し置いてそれは無い訳で、現実的にはフィックスロープにしがみつくのでありました。


ここも、還暦をとっくに越したリーダーがガンガンと行く訳です

 フィックスが張られちまえばどんな難関の壁でも終わりです・・・ヘマしても落ちない訳ですから気楽であります。
おっさん、ヘボですけれどもフリークライミングを少し齧ってしまったので落ちる事に抵抗が全くない訳です・・・落ちてムーブを覚えるフリークライミングでありますから。
しかし、その前提として、確実なプロテクションが有る訳です。
ところが、滝登りはスラブ系で埀壁では無いとは言え、ヌメッたりすっぽ抜けする岩を相手にノープロテクションで登って行かなくちゃならない訳であります。
おっさんがトップでも登れない事は無いと思いますが、しかし、何処かに一本支点を取りたいよなぁ、などと、先輩の果敢な登りを見ていて思うのでありました。


これが笹木沢のハイライト「鎧ノ滝」であります

 さて、ワイワイガヤガヤと総勢八名と言う、本格的な沢を詰めるのには舐めた人員構成な訳ですが、お荷物的存在は殆どおっさんくらいでありまして、他のメンバーは員数外と言っても良い訳です。
で、ありますからリーダーも八名のパーティーで臨んでいる訳ですが、やっぱし一本のロープでは順番待ちに成る訳で時間は喰う訳であります。
そんな訳で鎧ノ滝を目の前にした時には既に4時近くに成っていた訳であります・・・いや、渓相は狭くなって行く訳で、大型テントを二張りなんて、そんな贅沢が許されるのか不安になる訳です。
いや、鎧ノ滝を目の前にした正直な感想は「ああ、登れるな」でありまして、これを超えたら笹木沢は終わったも同じ、との前評判に、既に今夜の宿と晩飯など心配していたのでありました。

 

リーダーが荷物を背負ったまま中間点まで難なく登っちまいました。

   鎧の滝は登ってみると、正直に言って噂ほどでは無かったと思う次第であります。
上から下まで22メートルと、とある本に書かれている訳ですが、現物を目の当たりにするともっと高いと思っちまいす。
で、高いと思えば落ちた時の事を思うと怖い訳ですが、とくに最後の一段までは傾斜は大した事も無くて足の掛かりも抜群で難なく登れるのであります。
まっ、怖いと思って足が止まるとかはアレですけれども、普通は落ちない滝であります。
で、ありますが、しかし、やっぱし高いのは危ない訳で万が一を考えれば間に一本打ち込むか、少なくても三段目のテラスが広くて安定しているので、ここで一点確保を入れてから上へ登るのが順当だと思う訳です。
荷物を背負ったままフリーで三段目まで登ったリーダーも流石に万が一を考え此所で確保の支点を一発取った訳であります。
いや、鎧ノ滝の核心は三段目のヌメでありましよう・・・傾斜も幾分増してホント滑ります。


フィックスロープを登るT氏の脇を登攀隊長が草を掴んで登って来ました

   一本目の支点で確保し、その上からもう一本ロープが出て万全の体制で登らせてもらったので簡単だった、などと言える訳ですが、あの高度感をノープロテクションで登ったトップはやっぱり流石であります。
一段目から三段目の立ち木を利用した支点を取るまでもそこそこの高さであります。
もしもおっさんが単独なりトップなりで登るとしたら中間に一本打ち込んじまいます・・・いや、自信はありますが確信は無い訳でして、まっ、ヘタレですから。


誰かが整地したのか?御誂え向きなテン場が出現した

 鎧ノ滝を登り切って直ぐ先にまさかと思うほどの絶好のテン場が出現したのであります。
まっ、時間も既に良い頃に成っていましたので一も二もなく此所で決まりでありました。
テントが張られて直ぐ、終日トップを引いたリーダーが沢の向こうの流木に腰を下ろしバーボンで一杯やっていた訳ですが、その顔には安堵の色が見て取れたのでありました。
いや、本日の遡行では登攀隊長が腰を痛めトップを引く事が出来なかった訳で、そうなると全てはリーダーの肩に掛かって来る訳であります。
笹木沢は難しい沢ではないとは申しましても、舐めてかかれる沢でもない訳で、沢に出てからのリーダーの顔はいつに無く真剣で険しい目をしていた訳であります。
流木に座って沢靴を脱ぎバーボンのカップを傾けていたリーダーは、たぶん、満足していただろうなぁ・・・なんちゃって。


千葉B氏の秘技・イワナの皮むき・であります

 そんな訳で寝床が決まったら次は飯の支度でありますが、本日はイワナが無いと始まらない訳であります。
で、調理となれば千葉B氏しか居ない訳で、その助手は毎度の事でありますがよっちゃんAであります。
で、よっちゃんBがイワナを釣りに登って行って・・・おっさんは若手新人部員でありましてナニか役割が無いかと探すんでありますが何も無い訳であります。
で、焚き火係を仰せつかったんで流木を集め枯れ枝を集め火を起こした訳でありますが、手際の悪さに登攀隊長が見かねて手助けに来た訳です。
いや、ホント、いつも単独で登っているのがアレなのか、大所帯での役割と言うモノに今イチ入り込めないと申しましようか、勘所が掴めていない訳です。
ソーなんだよなぁ・・・おっさん、日本的な阿吽の呼吸とか言わずもがなとか、問わず語りとか、場の雰囲気を読んで次を知る、が苦手なんだよなぁ。
と、言う事で、どっち道役に立たないならウロウロして邪魔しない様にとの配慮から焚き火係も放棄してリーダーの周りでバーボンをやっている年長者組に交わりさっさと酒を呑んだのでありました・・・アーコリャコリャ、と。


イワナの塩焼き

   さて、名人と噂されるよっちゃんBがコンビニ袋を重そうに下げて沢を下って参ったのは、凡そ1時間も経っていた頃でありました。
酒を呑んで調子良くなっていた連中はそれぞれに、釣れないんでネェのぉ?とか、ンダナっ、手ぶらでは帰れねぇ、で、必死なんじゃないか?と、居ない人を肴に盛り上がっていた訳です。
しかし、よっちゃんBの腕は確か、と言うよりもやたらと魚影が濃いと申しましょうか、コンビニ袋には9匹もの、それも尺に届くか?と言う型の良いのが入っていたのでありました。
こうなると忙しいのが千葉B氏でありまして、イワナの刺身からムニエルやら塩焼きから・・・おっ、おっさんも仕事をしましたよ・・・イワナを串に刺し塩を振りましたからね。
毎度の事なんですが千葉B氏の山飯の手際の良さは殆ど神業であります・・・助手のサポートが良いのも否めないんでありますが、おっさんのように何も手伝う事も出来ず、精々の仕事がゴミ拾いと言うのも情けないものであります。



     8月11日 日曜日 晴れ


   

鎧ノ滝から上は静かな渓相です

   夜は、とても古い昔の山の歌なども出て来まして・・・いや、40〜50年前の大学や高校の山岳部出身者が混じっているので出て来るのも宜なるかな、でありますが、しかし、焚き火の前では妙に似合うから不思議です。
で、焚き火のそばに寄って呑んで歌って、他愛の無い話しで夜は更けて、10時を合図に就寝でありました。
二張りのテントは四人づつでは十分な広さで、片方が「特用ホーム」と名付けられ年長者用で、もう一方が「青年の家」となった訳であります。
いや、鼾をかく人も無く・・・もっともおっさんは背中の石が痛いのも何のその、気が付いたら朝で一番最後に起きたと言うほどに瀑睡した訳でして、鼾が在ったのかドーかは定かでは無いです。


程良い滝が楽しい、緊張しない沢になりました

   予定では七時出発となっていたんでありますが地図を読んでもそんなに急がなくて良い本日の行程な訳で、豪華な朝食を頂き、コーヒーも御代わりしてのんびりと八時の出発で在りました。
沢は水量を落とし、滝は小さくなり、全体としては登攀的な沢では無くなって、歩く沢になった訳であります。
まっ、時折トラバースやらで少し難儀する所は在ったのですがそれとても昨日とは違って、落ちても痛いだけで済む程度の箇所な訳です。

 で、リーダーはもうトップを引く必要も無いので休憩の合間にバーボンなど舐めていたりする訳です・・・昨日はほとんど出なかった冗談が誰からとも無く出て緊張感の無い沢登りになっておりました。

 

広瀬川の最初の一滴

 これが水源ですかぁ?と言う辺りで沢は涸れ、真っ直ぐ行けば仙台カゴか?と言う筋を外して西方向に振ってしっかりした踏み跡のきつい斜面を登り切ったら登山道に飛び出しました。
ちょうど粟畑と仙台カゴの中間の稜線に出たのでありました。

 ここから観音寺コースの登山道入り口まではノンビリ歩いて一時間程度・・・昼飯は冷しうどんと言う事なので柳沢小屋の冷たい水で喰うのが宜しかろうと、それぞれが余韻を楽しむ様にのんびりと下ったのでありました。

   



  
 いやぁ・・・山は やっぱし良いもんです。



     この話 完




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